
書評「シックスステイン」 −こちら市ヶ谷情報局−
福井晴敏オフィシャルウェブサイト
おれは、おれたちの仕事とは、一体なんなんだろう?
よほどのバカか腐れ外道でもなければ、
人を殺して平気な殺人マシーンなんかにはなれない。
そしてバカや腐れ外道には、この仕事は務まらない。
(福井晴敏「シックスステイン」)
シックスステインを読了…!!
うあああ!!!俺は今、猛烈に熱血している!!
もう…最高!!ああ…これだよ!!
この熱き血潮と気高き誇りを私は求めていたんだよっ!
熱血ソフトハウスニトロプラスの新作「天使ノ二挺拳銃」が
超絶核地雷だったことによってへこんでいた我が魂に、
パワーが充填120%してゆくんだよ!!日本万歳ッ!!(^^)/
シックスステインは私が最も愛する作家、福井晴敏さんの新作で、
これまで福井さんが書き続けた六つの短編が収録された好短編集です。
物語は、市ヶ谷(防衛庁情報局)に生きる人々が、政局や時代の流れに
翻弄されながらも、挫けずに自らの誇りを持って生き抜く鮮やかな生の
断片を見事に鋭く描ききった、素晴らしい作品!!
巨大な政局のなかで翻弄されながらも、邪悪なる北朝鮮の
日本破壊工作に抗い、自らの、そして国の誇りを持って、決して
人に褒められることではない裏仕事である諜報や暗殺に関わる
市ヶ谷の情報局員達の生き様が心を打つ!!ああ、市ヶ谷!!
私も市ヶ谷(防衛庁情報局)に入局したい!!そしていずれは現場の諜報員に!!
そして…北朝鮮の工作員どもを倒して少女達を救い、熱い恋に落ちるんだよ…うふふ…
とまあ、私の妄想願望はさておき、本作の心打つ六つの物語をご紹介致します(^^)
一つ目の物語は「いまできる最善のこと」
元市ヶ谷の情報局員だったサラリーマンが、殺人狂の異常者である
北朝鮮工作員との戦いによって、テロに巻きこまれた子供を守る為に、
サラリーマン生活の裡に失っていた、熱い心を取り戻してゆく物語。
熱く燃える!!
二つ目の物語は「畳算」
ロシアが日本に持ちこんだ核爆弾の行方を巡り、一人の情報局員が
命を掛けて信義を貫く。時代に翻弄された悲恋の為に!
哀しく燃える!!
三つ目の物語は「サクラ」
凄腕の少女諜報員と、ずっと事務方を歩いてきた実戦経験ゼロの
情報局員がコンビを組んで事件に当たる物語。
さくらたんに萌える!!
四つ目の物語は「マーマー」
子持ちのおっかさんなベテラン情報局員と、
とある一人の中国マフィアの物語。
愛情に燃える!!
五つ目の物語は「断ち切る」
引退したスリのおじいちゃんの話。二転三転する展開が鮮やか!
渋さに燃える!!
最後の物語は「920を待ちながら」
The Sting!と思わず叫びました!
映画のスティングみたいな感じで、二転三転どころか、
遙に物語が騙し絵の騙し絵の騙し絵の…のように、
アッと言わせてくれるところが最高!!
トリックで燃える!!
いやあ、もう、最高でしたよ。
今週はニトロプラスの「天使ノ二挺拳銃」からは
燃え分の補給はできませんでしたが、その分も含めて、
たっぷり元気になれる燃え分を貰った気がします!(^^)/
また、私の大好きな作品である「亡国のイージス」の主人公である
如月行が六つのうち、ある一つの短編では主人公の一人なので、
いやあ、イージスの話が蘇ってきて、感無量だった…(^^)
えっ、どの話かって?それは読んでのお楽しみ!
マジで、オススメな出来の小説です。読むと、元気が出てくる。
腐りきった世の中だけど、それでも頑張って誇り高く生きていこうと
いう気力が沸いてきます。これは、シックスステインだけではなく、
福井晴敏さんの著書全てに言えることですね!!
シックスステインも素晴らしい小説ですが、他の小説もみな
最高の出来なので、よかったら一読をお勧めします。
きっと、世界に対する気力と優しさが沸いてきますよ…(^^)
…信じられるから耐えられる。自分たちの行為が、ひょっとしたら
誰かの命を救い、誰かという見知らぬ他人のもっとも大きな集合単位
”国”の安寧を守っているのかもしれないという思いこみ、打算や妥協
はあっても、欲得で動く我々ではないという自負が、冷たい闇の底で
ぎりぎりの人間性を―――人の子であり、親であることを保っているのだ、と。
(福井晴敏「シックスステイン」)
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福井晴敏「シックスステイン」